メソセラピー(注入療法)

メソセラピー(注入療法)について

メソセラピーは、皮膚のごく浅い層に薬剤を注入する治療法です。毛髪や頭皮の健康に役立つ成分を頭皮へ直接届けることで、毛根周辺に薬剤を届けることで、発毛・育毛を促進します。

 

成長因子注入療法

 メソセラピー(成長因子注入療法)

  • 内容: 頭皮に直接成長因子(FGFなど)やビタミンなどの有効成分を注入して、毛母細胞・毛包を活性化させる治療。
  • 特徴: 個人差はあるものの、外用薬や内服薬と併用して効果を高めるクリニックが多い。
  • メリット: 成分を直接頭皮に届けるため、短期的な効果を期待できる場合がある

PRP(多血小板血漿)療法

    • 内容: 自分の血液から血小板を多く含む血漿を抽出し、頭皮に注入する。血小板由来の成長因子が髪の成長を促進するとされる。
    • 特徴: 自己血液を使用するため、アレルギーリスクが低い。
    • デメリット: 保険適用外の自由診療が多く、比較的費用が高額になりやすい。定期的な通院が必要になる。

PRP(多血小板血漿)療法とは
PRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)療法は、自身の血液を採取して遠心分離し、その中に含まれる成長因子(血小板由来成長因子:PDGFやIGF、TGF-βなど)を高濃度に抽出した血漿を注入・塗布する再生医療の一種です。もともとは整形外科領域で関節や腱の修復促進に利用されていましたが、美容医療の分野でも、しわ・たるみ治療、瘢痕(はんこん)の改善などに応用され、近年では育毛や毛髪再生を目的とした施術としても注目されています。


1. PRP療法が育毛に用いられる理由

  1. 成長因子による毛母細胞への刺激
    血小板から放出される成長因子が、毛根部の毛母細胞や毛包周囲の細胞を刺激し、細胞増殖や血行促進を促すと考えられています。これにより毛周期の休止期から成長期への移行が促進され、新たな発毛や抜け毛の抑制が期待されます。
  2. 自家血液を使用するため安全性が比較的高い
    自分の血液をもとに作製したPRPを注入・塗布するため、異物反応やアレルギーが起こりにくいとされています。
  3. 全身への影響が少ない
    薬剤ではなく自身の血小板由来の成分を用いるため、一般的な育毛薬(フィナステリドやミノキシジルなど)とは異なりホルモンバランス等への影響が少ない点がメリットです。

2. 施術の流れ

  1. 血液の採取
    患者本人の腕などから10〜20mL程度の血液を採取します。量は施術内容によって変わります。
  2. 遠心分離
    採取した血液を遠心分離機にかけ、血小板を多く含む血漿(けっしょう)部分を抽出します。
  3. PRPの調整
    抽出したPRPを注射用・塗布用に分けて準備します。医療機関によってはさらに濃度を高める“高濃度PRP”を作製することもあります。
  4. 頭皮への注入・塗布
    • 注射による直接注入
    • ダーマローラーやダーマペン等で頭皮に微小な穴を開けながらPRPを浸透させる方法
      施術方法はクリニックによって異なります。
  5. アフターケア
    注入部位は多少の赤みや腫れを伴う場合がありますが、通常は数日で落ち着きます。針を使用しているため、まれに内出血が生じるケースもあります。

3. 効果と臨床研究

  • 効果の現れ方
    一般的にPRP療法による育毛効果は数週間から数か月かけて徐々に現れます。髪のコシや太さの改善、抜け毛の減少などが期待されます。
  • エビデンス(研究データ)
    PRPによる育毛効果を示す研究報告は増えてきており、特に男性型脱毛症(AGA)や女性の薄毛に対する効果が示唆されています。また、長期的な有効性や適応に関しては研究途上の部分もあります。
  • 施術回数と間隔
    一般的には月1回〜数か月おきに計3〜6回程度施術するプランがございます。効果の現れ方は個々の症状によって異なります。一定期間継続することで効果を高めるとされています。

4. 他の育毛治療との併用

PRP療法は、フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)といった内服薬、もしくはミノキシジル外用など他の育毛治療法と併用されることがあります。

  • 相乗効果
    薬物療法でホルモンバランスや血行をコントロールしつつ、PRPで毛包への成長因子を与えることによって相乗効果が期待できるケースがあります。
  • 注意点
    PRPだけでどの程度効果が得られるかは個人差が大きいため、特に進行度の高い薄毛に対しては、医師の判断で複数の治療を組み合わせることが多いです。

5. 副作用・リスク

  1. 注射部位の痛み・腫れ・内出血
    施術直後に針を使用した部位が痛んだり、腫れや内出血が生じる場合がありますが、通常は数日〜1週間程度で改善します。
  2. 感染症リスク
    まれに感染症が起こる可能性があります。
  3. 発毛効果の個人差について
    発毛効果の現れ方には個人差がございます。複数回の治療ならびに中長期的な治療が必要となります。

6. まとめ

  • PRP療法は、自身の血小板から抽出される成長因子によって毛母細胞の活性化を促す再生医療であり、育毛・発毛効果が期待されております。
  • 自家血液を用いるため比較的安全性が高い点、他の育毛治療と併用可能な点が挙げられます。
  • 現在の研究結果からは、AGAや女性の薄毛などにおいて一定の改善例が報告されています

もしPRP療法による毛髪回復治療は、医療機関のみで施術可能で、頭皮や毛髪の状態・薄毛の原因をしっかり診断した上で、他の治療法との併用も含めた総合的な治療計画を立てると良いでしょう。

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